「好き」
その言葉はー・・・こんなにもオレを狂わし・・・
こんなにも切なく・・・・
〜勿忘草〜
「カイッ。」
オレを呼ぶその声を、優しく受け止めてやれば良かった
「カイ、あのね・・・」
オレに話しかけるその笑顔に、優しく笑ってやれば良かった
「カイ、好き、だよ?」
その言葉の意味に、早く気づけば良かった
その言葉に、どうして返してやらなかったんだろう?
『愛してる』
たった、その一言
オレは不器用だから
そんなのは言い訳にすぎない
その言い訳のせいで
お前がどれだけ不安になっていたんだろう
どうして早く気づかなかったんだろう
その笑顔の瞳の奥ではいつも不安でいっぱいだったお前の気持ちに・・・
「ねぇ、カイ」
「・・・なんだ?」
いつものように話しかけるその声と言葉に、
なんのためらいもなく答えたんだ
「あたし達・・・別れよう・・?」
お前がオレを好きでなくなったのなら・・・仕方ない
オレだけがお前のことを好きでも・・・仕方ない
「・・・あぁ。」
その途端、悲しそうな・・・そんな目で笑い
「・・・ありがとね。」
それだけ言って俺の前からいなくなった
本当に、その言葉を言うべきなのはオレなのに・・・・
本当は離したくなかった
離れたくなかった
ずっと一緒に─・・・居たかった・・・
居れると思っていた・・・
なんで引き止めなかった?
嫌われるから?
怖いから?
無理だった?
否
言葉が─・・・
・・出てこない─・・・
その言葉を受け止めるのが精一杯で
目頭が熱くて
今までこんな気持ちになったのは
初めてだった
今頃気づいたって遅い事くらい
分かっているさ
だけど
あの時に戻れるのなら
戻してくれ
『愛してる』
この声が枯れるまでに言ってやれば良かった
今では思い出
だけどお前を好きだという気持ちは
思い出ではなく
今もまだ想いとある
『forget me not』
─・・・私を忘れないで?
我侭だけど
最後の願い
その裏の隠された想いには
真実の愛
どれだけ祈っても届かない
勿忘草のような想いを
ずっとオレの心に─・・・
愛してます─・・・。