イルミが仕事から帰ってきてあたしはすごく驚いた。
イルミのその姿を見たら、イルミを知っている人ならきっと皆驚くと思う。
彼と私の恋愛事情[12]
仕事が入って今日も行ってきた。
いつもならすぐに帰ってくるところだったけど、今日は違った。
情報ミスだ。
相手があんなに手強かったなんて思わなかった。
なんて思っているオレ自身のこの甘さがこの結果ってわけか。
「ただいま。」
「おかえりー、どうだっ・・・どうしたの!?イルミ!!」
「あー、うん。ちょっとね。」
「ちょっとじゃないでしょ!その血!!どうしたの、そんな怪我して・・・。」
「相手にやられた。」
「イルミが?」
「オレが聞いてた情報が違った。あんなに手強い相手だなんて。アレで1億ジェニーは安かったかもしれない。」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!こっち来て!!」
はなんだかひどく怒っている表情をしてオレを呼んだ。
なんで怒ってるのか分からなかった。
オレがやられるような弱いヤツだから怒ってるのかと思った。
「服脱いで。」
「うん。」
「結構深いね・・、念能力?」
「うん。念能力は使えないって情報だったんだよね。だからオレも念を使わないでいるつもりだった。
そしたらこれだよ。久し振りだよ、こんな怪我。」
「バカ!そんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ!・・・・ん、でも大丈夫、すぐ治してあげる。」
「さすがだね。いくら?」
「いいよ、サービス。」
「ふぅん。普通だったら1億ジェニーは取るでしょ。」
「それは“仕事”でね。」
“じゃあこれは仕事じゃないの?”そう聞こうと思ったけど、が念を発動させたからやめた。
この念を発動させるには結構神経使うらしい。
久々にこんなに間近での念見たかもしれない。
こんな怪我でもしなければ見れないしね。
「・・ふー。いいよ、おしまい。」
「早かったね。」
「“早い・確実”が売りだからね。」
「ん。あぁ、さすがだね、傷痕も残ってない。」
「いいえ。・・・・・びっくりしたよ、イルミがあんな怪我してくるなんてさ。」
「オレもびっくりした。これからは気をつけるよ。もっと強くならなくちゃまた怒られるし。」
「イルミは十分強いと思うけど・・ていうか誰に怒られるの?」
「え?に。」
「なんであたしが怒るの?」
「さっき怒ってたでしょ。」
「・・あぁ!怒ってたけど・・・弱いとか強いとか、そういう理由で怒ってたんじゃないよ。」
「じゃあ何を怒ってたのさ。」
オレがそう聞くと、今度は少し、悲しそうな表情をして言った。
「イルミが死んじゃったらどうするの。」
「死なないよ。」
「分かんないでしょ、今回はあれだけの怪我で済んだけど・・・」
「まぁね。」
「だから!死んじゃったら嫌だから、・・・嫌だからそんなに飄々としてるイルミに怒ったの。」
「・・・・。」
「イルミが死んじゃったら、あたし嫌だよ・・・。」
驚いた。
そんな理由で怒ったのか。
でも、柄にもなくオレはそれが嬉しいと感じてた。
気づいたらを抱きしめてた。
「死なないよ。」
「イルミ・・、ちょ」
「死なないよ、オレは。だってまだと結婚してないのに。」
「・・・・・。うん。」
「ふぅん、心配してくれたんだ。」
「・・・・・イルがあんな怪我してくるなんて滅多にないから。すごい血が出てて、イルが死んじゃったらって考えたら、
─・・・・すごく悲しくなったの。」
なんでそういう可愛いこと言うかな。
「。」
「・・・なによ。」
「結婚しよう。」
そう言ったイルミに目がいつも以上に真剣だったから驚いた。
でも、そう言われるのが嫌じゃなかった。
あたしの中でもう答えは出てたから。
「・・・・うん。」
イルミの唇が、そっとあたしの口に触れるのが分かった。
*****
わお。