「ちょっ・・オイッ、ーーーー!!!!」

「ダメですダメです汚れますよ!!!いくらでもしてあげますから!!私が!!!」

ちゃんダメー!!!ライトはミサのなんだからぁ!!!」










動物園かここは、と思わせられるぐらいに騒がしいここはなんの変哲もないの家のリビング。
















































頭脳は大人、中身は子供 私の隣は名探偵

隣の○○君





































前回の話からの引き続きになってしまうが、竜崎が間違えて、というか『まぁ大丈夫であろう』と勝手に解釈して買ってきた桃のジュース、ではなく

桃の中ハイを知らずに飲んだはただいまいい感じにヘベレケ状態である。

いや、“いい感じ”ではない、寧ろここにいる彼らからすれば最悪な状態である。

酒が回るとどうにも癖が悪いらしく、先ほどからライトにキスをしようとしているのだが竜崎がそれを必死に阻止し、ミサがからライトを遠ざけようとしている、

今はそんな状態だ。









さん、キスなんて私がいくらでもしてあげますよ。」





竜崎が真面目な顔をしてにそう言うが、にっこりと可愛い顔で笑ったかと思えばこうだ。








「流河君じゃヤダー。」








竜崎の顔がベルサイユのばら調になりそうなぐらいショックを受けているが、酔っ払いはそんなこと気にしない。









「なっ・・なっ・・・なん・・・なんで・・・なんで私じゃダメなんですか・・?私のことがキライなんですか・・・?」

「あぁあああ!!ウザいなもう!!酔っ払いのことなんていちいち真に受けるな流河!!;」

「でもさんが言ってるには変わりません!!」

「でも酔っ払ってて自分の言葉に責任持てない状態だっていうのを配慮しろバカ!!」

「あ、今バカって言いましたね、私に向かって・・・ヅラのクセに・・さんにキスしようなんて1億年早いんです。」

「おまっ、今の状況見て言えってバカ!!しようとしてるの僕じゃないだろ!!?;」







もう今の状況に焦っているのかヅラと言われたことにさえもツッコミを忘れるライト。

今まともなのは恐らくライトだけであろう。

は酔っ払ってるし、大体竜崎とミサは人の話を聞かないので話しても無駄。

哀れである。









「ライトー。」

、分かった、分かったから、ゴメン、それ以上近寄らないで、・・・・後少しでも君に近づけばそこの男に殺されそうな気がするんだ。」







ストップをかけるような手付きでを制止しようとする。

竜崎が爪をガリっとかじりながらずっとライトを睨んでいる。殺気のこもった目つきで。








「ミサちゃんー。」

「え?あれ、ちゃん、今度はミサなの?でもミサのライトから離れてくれてよかったーv」

「ミサちゃん、ちゅー。」

ちゃん、ゴメンね、ミサにはライトがいるから、ね??」






ゴメンね、と両手を合わせて普通に断るミサ。

どうやらは誰とかまわず、酔っ払うとキス魔になるらしい。

相手は誰でもいいらしい。

しかしそんな馬鹿げたやり取りにも終止符が打たれようとしていた。








「・・・あれ、ちゃん大人しくなった。」




急に動きが鈍くなり、目も虚ろになっている。

ミサがトントン、との肩を叩くとフッとミサにもたれかかるようにして倒れた。

そんな状況に少し焦るが(竜崎は大慌てだ)、よく見れば静かに寝息を立てて寝てしまったようである。








ちゃん、寝ちゃったよ。」

「・・よかった・・・;」

さん、さんっ。大丈夫ですか!?私さんがいなくなったら生きていけませんよ!!さん、しっかりしてください!!」

「寝てるんだよ!;静かにしろよ!」

「あぁ・・・寝てしまったんですか・・・てっきり何かあったのかと・・・」

「何かあるのはお前の頭ん中だよ。おかしいよ。」

「黙ってください。ライト君の頭、というか髪の毛もよっぽど不自然でおかしいです。」

「黙るのはお前だよ流河。」






睨むライトを無視してスっと立ち上がりミサにもたれかかっているを抱き上げた。

相変わらず気持ちよさそうに寝息を立てている。







「部屋まで運んできます。」

「あ、それを口実にちゃんの部屋入る気だ。」

「ミサさんうるさいです、ちょっと黙ってください。」

「図星なんだー。」














ミサにそう言われ若干不機嫌そうな顔もしたが、そのままペタペタと足音をたてながらの部屋、2階へと上がっていった。

寝ているとはいえ、やはり少し心配な様子でチラチラとの様子を伺っている。

部屋に入りをベッドに寝かせると、キョロキョロとの部屋の中を眺め始めた。

















「・・・なんで私に見られたくなかったんでしょうかね・・。」















ポツリとそう言いながら気持ちよさそうに寝ているを見ながらポケットに忍ばせていた携帯チョコレートをポリポリ食べ始めだした。

コチコチ、と時計の針の音が流河としかいない静かなこの部屋に響く。

1階の方では玄関のドアが閉まる音がした。きっと気をきかせたのかそれともつまらなくなったのか、どちらとも分からないがライト達が帰ったんだろう。

本当に二人きりになってしまった。























別に、二人きりなんて初めてなわけではありませんが─・・・

どうにも、さんの部屋だというのが・・なんと言うんでしょうか、緊張、してるんですかね

自分ながらに柄でもない

それにしても気持ちよさそうに寝てますね

いつも思うんですけどさんは─・・・少し無防備すぎだと思います

まぁ・・・今は酔って寝てしまっているので仕方ないとして

私のところへ来ても寝てしまうし・・・退屈させてしまう私も悪いんですけど

・・・・・・私も一応、男だというのを自覚してほしいですね





























そんなこと考えながら目の前で眠っている彼女の頬を優しく撫でてやると、くすぐったかったのか

『うー・・』と起きてしまいそうな素振りを見せたので竜崎は少し慌てて手をスっと引いた。



























─・・・あー・・なんか、気持ちいーなー・・・

あれ

なにしてたんだっけ

王様ゲーム?

あぁ、そうだったそうだった

流河君とミサちゃんに買い物行ってもらって・・・行ってもらって・・・・・・

あれ????

その後どうしたんだっけ

なにかしたっけ?

そのまま解散???

あ、そうかも

・・・・流河君帰っちゃったっけ?
















ガバっと勢いよく布団の上で起き上がった

きょとんとしながらの机のイスに座りながらそれをグルグル回していた竜崎はに声をかけた。












「おはようございます。」

「おはよう、流河君。・・・・なんで私寝てるの。」

「・・・覚えてないんですか?」

「何が?」

「ちょっとした誤りで買ってきてしまった桃の中ハイ。さんが飲んでいたのは桃のジュースではなく桃の中ハイだったんです。」

「お酒だったの!?あれ;」

「はい。ミステイクでした。」

「あー・・・なんかどうりで記憶があやふやしてるのかぁー。あ、そうだ、ライトとミサちゃんは、」

「帰りましたよ。」

「そっか・・今度謝っとこう・・。」

「酔っていたときのことは覚えていないってことですよね?」

「そうだろうね。」







はぁ、と残念そうにため息をついている竜崎を見てよく分からないが何故か申し訳なくなった






「ゴ、ゴメン・・・私、何か・・・した?」

「しました。」

「え、」

「まず私にキスをしました。」

「えっ!!」

「そしてその後ライト君にもしようとしました。」

「ウソだ!!」

「本当です。そして私のことを『キライ』と言いました。」

「いやいや、それはないって。」

「そして挙句ミサさんにもキスしようとしました。」

「・・・・・マジですか。」

「マジです。」

「・・・・・・・・・ゴメン、なさい。」

「・・・・・はぁぁ・・・。」

「・・りゅ、流河くん・・??」








わざとらしく大きくため息をついてみせるが、表情は全く変わらない。

しかし少し俯き加減だったためか、竜崎のその変わっていない表情はからは見えず、いかにも落ち込んでいるように見えたので焦っている。












「あの、・・ホント、覚えてないんだけど・・ゴ、ゴメンね・・?すごく迷惑かけたでしょ・・?」

「・・・・キライって言われました。」

「え、あ、だからそれは・・・酔った勢い?・・・だったのかも・・なんて・・・あは・・」

「・・・・すごく傷つきました。」

「ゴ、ゴメンっ・・」

「・・・・・・。」

「りゅ、流河君、あの、その、それは、ほら・・・そんなの、ウソに、決まってるじゃん・・・」

「証拠は?」

「え?」

「キライじゃない証拠に、キスしてください。」

「え!?」







にやりと笑うようにそう言う竜崎を見ては『してやられた』なんて顔をしている。

しかし竜崎の性格を考えればここで何もしなければ本当に拗ねてしまうだろう。








「いや・・でも・・」

「さっきはしてくれました。」

「さ、さっきは酔ってたからであって、だから、」

「じゃあ酔ってなかったら出来ないんですか?」

「・・は、恥ずかしいじゃん・・」

「別に恥ずかしがらなくてもいいです。」

「流河君が恥ずかしくなくても・・・・」

「・・・じゃあいいです。」






プイっとそっぽを向き座っていたデスクチェアーをグルグル回しながらまたポリポリとチョコを食べ始めた。

口を尖らせながらそっぽを向いてしまったのを見ては更に慌ててしまう。

拗ねてしまうのが一番厄介なのだ。

竜崎が拗ねると何を言っても融通が利かなくなるうえに駄々っ子のようになる。

そして何よりもこっちを向いて喋ってくれないのがにとって一番嫌だった。









「わ、わか、分かったから拗ねないで・・;」

「・・・それはどういう意味ですか?」

「・・・分かってるくせに・・・」

「分かりません。言ってください。」

「・・・イジワルだなぁ・・。」

「はい。意地悪ですよ。」





顔を真っ赤にさせながら流河に近づくと、軽く触れるぐらいにちゅ、と口付ける。

恥ずかしさでいっぱいなはそのまま下を向きなんとも言えなさそうな顔をしているが、竜崎は満足そうに口の端をあげて笑った。








「すいません、からかって。」

「・・・・やっぱり。」

さんが真剣に謝ってくれるのが面白くてからかいたくなりました。」

「・・・ホント意地悪ね。」

「はい。」

「・・・。」

「・・・さん?怒りましたか?」

「・・うん。」

「すいません、もうしません。」

「ホントに?」

「・・・・・はい。」

「(今の間はなに・・?)証拠は?」

「・・証拠ですか。」






そうですね・・、と考えるふりをしてフッと笑い、先ほどのと同じようにちゅ、と口付けた。

名残惜しそうに唇を離せば、竜崎はの顔を覗き込むようにして頬を紅くしているに『どうしましたか?』と聞く。










「これでいいですか?」

「・・うん・・。」

「それはよかった。」

「流河君てさ、」

「はい。」

「・・なんか、色々と確信犯だよね。」

「そうですか?そんなつもりはないですが?」

「(ウソだ!!)」

「それにしても─・・」

「ん?」

さんにはもう絶対にお酒なんて飲ませません。」

「・・はは・・。」

「・・・嘘だと分かっていても、嫌いなんて言われたくないです。」

「・・ゴメンね。」

「・・・さん。」

「なぁに?」

「私のこと好きですか?」

「・・ん、大好き。」

「・・どうしようもないぐらいに、私は貴女のことが好きみたいです。」

「え?ど、どうしたの、急に・・」

「そう言われるだけで、心の底から何もかもまで安心できてしまうんです。・・・不思議ですね。」

「・・そういうことを恥ずかしげもなく言ってくれるのも、私はすごく嬉しいんだけど。」

「そんなことで嬉しいのなら、もっと言いますよ。」









ぎゅっとを覆うように抱きしめてそう言った。

もそっと竜崎の背中に腕を回した。

こうしてずっと一緒にいられたらいいのに、なんて思うがそうもいかなかった。







「・・はぁ・・」

「どうしたの?」

「・・・そろそろ、帰らなければいけませんね。」

「え、・・・なんだぁ・・。」

「?」

「泊まっていけばいいのに。もう暗くなっちゃうし。」

さん。」

「ん?」

「それは誘ってるんですか?」

「なっ、違うよ!!違うくて、ただ、泊まっていけば・・ほら・・一緒にいれるから、なぁ・・と思って・・」

「分かってます、冗談ですよ。そうですね、泊まっていきたいのはやまやまなんですが、」

「お仕事?」

「はい。・・すいません。」

「なんで謝るの。謝ることじゃないでしょ。」

「有難うございます。・・・では、今度機会があったら。」

「うん。」






抱きしめている腕を名残惜しそうに離し、そのまま部屋を出た。

も玄関先まで竜崎を送っていこうと出て行った。

外は薄暗く、でもまだ遅い時間というには早い時間で。













「では、また。」

「うん。」

「明日は学校休みですね。」

「そうだね、文化祭の振り替え休日だから。」

「・・会えないですね。」

「・・流河君さえ大丈夫なら、私、会いに行きたいな。」

「来て下さい。ダメなわけがありません。・・・・ただ、退屈させてしまいますよ?」

「いいよ。一緒にいるだけで。」

「我慢しなくてもいいですよ。」

「我慢なんてしてないから大丈夫だって;あんまりにも退屈だったら言うって。」

「じゃあ明日、来て下さい。」

「何時ごろ平気?」

「何時でも。さんが来れる時間帯でいいです。」

「そしたら行くときにメールするね。」

「電話がいいです。」

「ん、分かった。」






明日も会える、そう思うとなんだか嬉しい。

付き合う前までは竜崎の居場所、連絡先さえも分からなかったのに今こうしているのが嬉しく感じた。

『メールするね』『電話するね』、そんな普通の言葉でさえも嬉しい。

これはだけに許された言葉だから。

そしていつの間に連絡を取ったのか、ちょうどいいタイミングでワタリが車で迎えに来た。






「では、明日。」

「ん。明日ね。」

「風邪ひかないように寝てくださいね。」

「流河君も適度に睡眠取ってくださいね。」

「・・はい。後、何かあったらすぐに連絡してください。飛んできますから。」

「ありがと。」

「後、」






時間稼ぎのつもりか、どうでもよさそうなことばかり言おうとしていたが車の中でそれを微笑ましそうに見ていた

ワタリが『竜崎。』と優しく声をかけると、仕方なさそうにヒョイっと車に乗り込んだ。

そんな光景も見慣れたのか、にこりと笑って竜崎に手を振り別れを告げる。

竜崎は非常に不服そうだが、そんなの仕方のないことである。










「あ、さん。」

「え?なに?ワタリさん待ってるんだから、」

「部屋、普通じゃないですか。なんであんなに意地になって見せてくれなかったんですか?」

「・・あ!!!」

「では、また明日。」

「ちょっ、ちょっと待っ、」

「ワタリが待ってますので。」

(ズ、ズルイ・・!!!)












そう言ってワタリに車を出させた。

的には予想していたようにポスターの事を指摘されなかったので少し安心はしたが。

もしかしたらポスターにはあまり関心がなかっただけなのかもしれない、

次に竜崎が部屋に来るときまでにはポスターを全て剥がしておこう、そう思った。

そして明日は何を着ていこうか、そんなことを考えながら竜崎の車が見えなくなったと同時に自分も家へと入っていった。

















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毎度毎度すいません。
うん。
次は竜崎とちゃんの休日話。