ドアの音が、静かに閉まる音が聞こえた。
部屋にはきっとワタリさんが用意してくれていたであろう雑誌などが綺麗に積まれていた。
頭脳は大人、中身は子供 私の隣は名探偵
隣の○○君
ヒタヒタ、そんな足音は流河君の物
流河君は靴下が嫌いらしく履かないんだって
足が冷えちゃうと腎臓病になりやすいんだよ、って言ってあげたら
『さんは私に病気宣告ばかりしますね。』って
心配してるのに
こうして一緒にいることはいつもあるのに
ものすごく、ドキドキして仕方ない
きっとここで拒んでも彼は分かってくれる
それで私のことを怒るとか、そんなことは絶対にしない人だ
分かってる
分かってるけど
やっぱり鼓動の早さは止まらない
「・・・本当に大丈夫ですか?」
「へ!?あ、う、う、うん!!!」
「無理しなくていいですよ?」
「むむ、無理じゃないっ、けどっ、」
「はい。」
「す、すっごい、き、緊張してきた・・・。」
「安心してください。・・・大事にします。」
「・・・お願いします。」
ベッドに腰をかけると、ギシっと静かに音が響いた
普段こんなスプリングの音なんて気にならないのに今はそんなことでさえも緊張の糸をピンとはらせてしまう
「あの、」
「はい、なんですか?」
「私初めてなんだけど、・・ね?」
「私もですよ。」
「・・・ほんとに?」
「そんなこと嘘ついてどうするんですか。」
「だってすごく落ち着いて見えるから・・・」
「いつものことですよ。・・・・実際、これでも緊張してるんです。」
やはりそうは見えない流河君の様子は、ポーカーフェイスもここまでくるとすごい
そんなこと感心してる場合じゃないんだけれど
「それに・・・人を好きになったり、人と付き合ったりするのはさんが初めてだと言ったじゃないですか。」
そういえば、そんなことを言ってくれてた
なんか、改めて嬉しい
はっとしてみれば見慣れたシャツは脱ぎ捨てられ、彼の逞しい体が目に映った
細いのに、なんでこんなにしっかりしていて逞しいんだろうか
そんなこと、悠長に思ってる場合じゃないのに
でも、その体を見ると思わずドキっとしてしまう
「・・・いいんですね?」
「・・・うん。大丈夫。」
「後悔しませんか?」
「しませんよ。」
そう言えば、少し嬉しそうに目を細めそっと抱きしめた
抱きしめながら髪に指を絡ませ愛しそうにキスをした
ちゅ、と最初はいつもと同じように
次第にそれはどんどんと深くなる
いつもと違うキスに少し緊張するものの、それも心地よくなってきた
「・・ん・・」
「・・・・可愛いですね。」
唇を離せば顔を赤くしながら少し目を潤ませているものだから、竜崎にはそれが可愛くて仕方なかった
サイズが合わなくダボダボした自分のTシャツをそっと脱がせてやりながらそのままベッドへとゆっくり押し倒した
脱がされた上半身に目をやればいつもは服で隠されている彼女の白くて綺麗な体が映る
無造作にスカートから見える白く、細すぎない綺麗な足
竜崎は初めて人に対して性的な興奮を覚えた
「綺麗ですね。」
「・・・あんま見ないでよぅ。」
「・・・無茶な要求をしますね、貴女は。」
キスをする
深く、深く
どちらからともいえなく舌を絡ませれば、の口から官能的な吐息が聞こえる
竜崎もまた同じように。
下へと移動させ今度は首筋に唇を這わせた。
ちゅ、と少しきつく、自分の証をつける。
その行為に『あ、』と心配そうに声をあげれば、気遣うようにあまり目立たないところへと痕をつけた。
ほのかに紅くなったそこを見て軽い優越感が生まれる。
彼女は自分のだ、と。
そして自分も彼女のものだと。
「ん・・」
大きくて見た目よりも意外と骨ばっている手で胸を触りながら、片方の手をそっと下へと伸ばした。
そこは初めて踏み入れる場所であろう、最初は下着の上から、そしてするりと隙間から手を入れれば
その局部はぬるりと、愛液を濡らしていた。
もちろん、そんなこと初めてなわけで、その変になりそうな感覚にビクっとしながらやんわりと抵抗した。
「や、・・ちょっと待って・・」
「大丈夫です、・・・ゆっくり、しますから。」
「ん・・・」
すっと中に入れた指を1本、少し良くなってきたであろうと思えば2本と増やした。
2本の指をゆっくり動かしたり、内壁を撫でるように擦る。
そのたびに彼女がぴくんと肩を動かした。
「・・んっ・・・りゅ、がくん・・」
「・・大丈夫ですか?」
「ん、う、うん・・・・あ・・」
「・・・どんな感じなんですか?」
「・・ん・・変な・・・・感じ・・・?」
「気持ちよくは、ないんですか?」
「・・・・・・そ、・・そゆこと、・・・聞くの・・・?」
「気になりますし。」
意地悪そうにくすっと笑う竜崎を見て安心した。
緊張してるけど、彼がこうしていつもと同じように言葉をかけてくれると安心する。
眉を潜ませ、吐息がまじった甘い声が竜崎の官能のスイッチを押そうとする。
だけどまだ我慢しなければ。
お互い初めてといえど、男子と女子ではやはり感じるものも違う。
自分が彼女をしっかりと支えてやらなければ。
こうして抱いていると今にも壊れてしまいそうな彼女を、大事そうに、壊れないようにと、優しく、優しく触れたりした。
そんな竜崎の愛撫が、恥ずかしいけれど心地よくなってくる。
くちゅ、と卑猥な音が頭の中を痺れさせた
いつまで耐え切れるんだろうか
今にも切れてしまいそうな理性の糸を必死に繋ぎとめながら愛撫を続ける
後にそこに自身が入っていくのかと思うと、それがますます竜崎を感じさせた
どのくらい経ったかなんて分からない
分からないけど
この時間が長いのか短いのかも分からない
だけど、互いを感じあっているのは確かで
それだけで良かった
優しく、優しく、大事に扱いながら
でないと、すぐに壊れてしまいそうだ
何度もキスをする
安心させるために
互いを感じるために
唇に
瞼に
首筋に
そしてそっと、の足首を掴み、開かせる形にした
そんな自分の姿が羞恥的に感じるは目をそらすように横に顔を向けた
竜崎も、もう限界だった
「・・・いいですか?」
「・・・う、うん・・・」
不安そうに、コクンと頷きながらそう答えた
のその返事を聞くと、先ほどの竜崎の愛撫により濡らされた局部へと大きくはちきれそうな自身を宛がった
ゆっくり、ゆっくり、ゆっくりとそこへ自身を潜らせ侵入させる
「っ・・んん・・っ・・」
「・・ぁ、・・・、さん、もう少し、力抜いてください・・入らないです・・・。」
竜崎にそう言われ、一息つき力を抜いた
竜崎はに気を使いながら、の頬をそっと撫でたりしながらどうにか自身を収めた
入った瞬間、さきほどまでの指での愛撫とは比べ物にならないくらいの異物に、目をぎゅっと瞑り声を出した
「あっ、・・やっ・・・」
「・・すいません・・・少しだけ、我慢してください・・・・・」
「は、ぁ・・・っ・・・いっ・・・つ・・」
竜崎にそう言われ涙目でコクンと頷くが、鈍い痛みがジンジンと走る
だけど、そこに竜崎がいる、入っている、そう思うと痛みでさえも愛しく思えてしまう
「背中・・・腕回していいですよ・・・・辛かったら爪たててもいいですから・・・」
そう言われ、そっと竜崎の背中に腕を回した
ただ組み敷かれているだけよりも竜崎との距離が縮まって、少し安心もした
竜崎はの肩の上に手を置き、ゆっくりとそのまま腰を動かした
遅い律動ではあるが、には痛みの他にはないわけで、竜崎はそんなを見て少し、動きを止めた
「・・・大丈夫、ですか・・?無理そうだったら・・」
「・・う、ううん、・・や、やめ、ないで・・?だ、大丈夫、だから・・・・」
潤んだ目と声で、なんて可愛いことを言ってくれるんだろうか
なんて愛しいんだろうか
このまま壊してしまいそうになるくらい
愛しくてたまらない
時折、額に貼りつく前髪をそっとすいてやるようにいじりながら、徐々に腰の動きを早めた
しばらく痛みがを襲ったが、それも徐々に快感へと変わってきた
「ひゃっ・・あっ、あっ・・・あぁんっ」
先ほどの鈍い痛みがまだ少し残る中、襲ってくる快感に変な感触を感じるの声は辛そうな声ではなく
甘い、甘い嬌声へと変わる
自分の声じゃないみたいで恥ずかしい
今まで聞いたことも、出したこともない自分の声に羞恥を覚え両手で口をふさいで声を制御した
「・・なんで抑えるんですか・・・・」
「んっ、あっ、あっ、やっ・・・な、なんかっ・・・やっ・・・変、になり、そう・・・んっ・・」
「聞かせてください・・・聞きたいです・・・抑えないでください・・・・」
彼女のその甘い喘ぎを聞けば、竜崎もまた感じる
そして彼女も自分に感じていてくれるのかと思うと、嬉しくなる
こんな彼女の姿も、声も、自分だけしか知らない
自分だけのものだ
変な支配欲が生まれる
そっと、の両手を片手で外し片方ずつベッドに押さえつけられ口を覆うものを失くした
これで彼女の声も、自分だけのものだ
「あっ・・・ひぁっ・・んっ・・あぁっ」
「はっ・・」
「んんっ・・・やぁ・・・」
「気持ち、いいですか・・?」
「あぁっ、・・ぅ、んっ・・・きもち、い・・ぃっ・・」
彼女の口からその言葉を聞くと、竜崎の自身がますます熱くなった
なんて愛しいんだろうか
なんて愛しいんだろうか
考えることはそればかり
壊れてしまいそうだ
彼女も
自分も
「りゅー・・が、くんっ・・・」
「・・っ・・はい・・?」
「んっ・・あ・・だ、だい・・すきっ・・・・」
そんなこと
今
言わないでくれ
壊してしまいたくなる
貴女を
もうどうにかしてしまいたい
愛しすぎて
人と触れ合うのがこんなに気持ちいいなんて
人を愛するということがこんなにも苦しいものだなんて
だけどそれでいて
愛して、愛されると、なんて嬉しいんだろうか
初めて
一人になりたくないと願ってしまった
「さん・・・・」
「さん・・・・」
「愛してます・・・」
「愛してますよ・・・」
「愛してる」
愛されたいと願ってしまったのも
初めて
初めてのことを
貴女が全部くれた
「わた、・・わたし・・・このまま死んじゃいそう・・・」
「死なないです・・・死なせません・・・」
意識を手放した彼女
そっと、口付けをした
愛して
愛して
愛し切れません