寂しいという気持ちや
虚しさを感じる気持ちを人に感じるようになったのは
きっと
隣の○○君
(・・・今日中に終わる、・・・のはムリそうだな・・この依頼・・・。)
パソコンの前で睨めっこしながらも片手に資料を持ちミニターと交互に、起用に作業している人物。
少し眉間に皺を寄せながら目の前にあるドーナツを頬張っている。
「竜崎、大丈夫ですか?顔色があまり良くないようですが・・・」
「大丈夫だ。・・・それより、これを終わらせないと・・」
学校に、行けない
執事のような男性に竜崎と呼ばれ、パソコンと細々と色々書かれた資料に目を通しているのは
の隣の席の“流河早樹”。
彼は探偵という仕事していてその腕は世界でもトップにたつような腕前だ。
もちろん、“流河早樹”も、“竜崎”というのも偽名だった。
探偵という仕事柄、偽名を使うのは仕方のないことだろうか。
何処かの名探偵がやたらめったら本名で『工●新一、探偵です』なんてテレビや新聞、雑誌などで言いふらしていたため
遊園地で悪の組織を尾行しているときに見つかり目をつけられ、挙句【アポトキシン4869】などとワケの分からない薬を飲まされ
小学生になってしまったという例もあるのでやはり注意したほうがよいのだろう。
(・・・別に学校が好きなわけでは、ない・・・)
学校に行けば、逢えるから
「竜崎、もう入ってませんよ。」
ふと、ワタリと呼ばれる老人に声をかけられ、自分の手元を見てみると、もう中身の入っていないティーカップに口をつけ
一生懸命すすろうとしているのを、ワタリが忠告した。
ワタリにそう言われ中身の入っていないカップをコトン、とテーブルに置いた。
『今、新しいお茶を入れてきますね。』と、ワタリはカップを持ってお茶を入れに行った。
ワタリの去り際に、『砂糖は6つ、です。』と言ったのも、ワタリは聞き逃してはいなかった。
あぁ、そういえば、彼女のノートを借りたままだが・・・大丈夫だろうか
ちゃんと授業を受けられているだろうか
ノートがないのに先生に問題を当てられて答えられなくて怒られるという事はないだろうか
さっきから竜崎の頭の中では一定の人物の事しか考えられていなかった。
自分がノートを借りっぱなしの事をひどく気にしている。
否、ノートというのは、口実で本当は、ただ単に気になっているだけであった。
のことが。
・・・また、彼女は誰かから好きだと言われ、告白をされているのだろうか
・・また危ない目にあっていたら、どうする?
あの時は私がいたからよかったものの、─・・・・何か、あったら、どうすればいい
・・・・それに─・・・・
もし、告白されてその中の誰かに『OK』という答えを出していたら?
・・・考えたくもないな
・・・・・さっさとこの依頼を終わらせて真実を確かめに行く、ということしかない、な・・
仕事の依頼を受けてもう7日が立つ
後少しで終わるのだが、その後少しが厄介だったのだ
いつもなら、それでも黙々と作業を進めていく竜崎だったのだが、今回はイライラとしているようで
なかなか先に進まなかった。
「竜崎、少し休憩してみたらどうですか?さっきから全く手についていないみたいですし・・」
「・・・・そう、だな。」
珍しく素直に言う事を聞き、目の前に用意されている一口サイズのチョコレートをポイポイっと口の中に入れソファから
腰をあげた。久々にソファから降り床に足をつけた竜崎は立った瞬間に少しだけよろめくが、そのままテラスの方へと足を向けた。
(・・・そうだ。)
テラスに出て何か思いついたのか、スグにテラスから部屋へ戻りガタガタとテーブルの上に乗っているものを
どかし、そこから見つけた1冊のノートを手にしてそのまま外へと向かった。
そんな竜崎を見てワタリは『車は?』と聞いたが竜崎は『いい、1人で行く。』と簡単に答えてそのまま出て行った。
私は何をやっているんだろうか
仕事も投げ出して
だけど、逢いたくなって
逢いたくて仕方なかったんだ
彼女に
本当はノートなんて借りなくても授業の内容なんて分かる
だけど、このノートがあれば彼女との繋がりを失う事もない
だから、口実に、ノートを借りている
本当はノートの内容なんてこれっぽっちも見ていない
中身を見れば、思い出すのは彼女のことだけだ
丁寧に書かれた字、上手くまとめられたノートを見るだけで、思い出す
あぁ、なんだか私はおかしくなってしまったのだろうか
今までこんな1人に固執することなんて、なかったのに
心なしか早く歩いていく竜崎の足は、早くもの家の前へ着いていた。
昨日をここまで送っていったおかげでの家の場所を知っていたのが幸いだ。
ポケットに突っ込んでいた手を出すとインターホンを恐る恐る押してみた。
ピンポーン─・・・
しばらく返事を待ってみるものの、出ない
留守かと思った竜崎はそのまま引き返そうとも思ったが、ふと上を向いてみると2階の部屋の窓が開いていた。
いくら2階といえど、この物騒なご時世に窓を堂々と開けて家を留守にすることは、まぁ少ないだろう。
そう思った竜崎はまたインターホンを鳴らした。
ピーンポーン・・ピンポーン・・
さっきよりも一つ多くベルを鳴らしてみるものの一向に出てくる気配はない
もしかしたら本当にいないのか?
・・・いや、居留守を使ってるかもしれない。
ピンポンッピンポンッピンポーンッ・・・
・・・これでも出ないのか?
これで居留守使ってたとしたら相当負けず嫌いというか、我慢強いというか、なんというか。
しかし負けず嫌いでなら私も負けてませんから。
・・・・・いえ、居留守ではないようですね。
部屋の窓が開いています。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーーーーーンッ
さすがにやりすぎでしょうか。
近所迷惑・騒音被害で訴えられても仕方ありませんね。
まぁ某騒音オバサンのようにひどくはないので注意だけですむとは思いますが。
竜崎が呑気にそんな事を考えていると怒った声と共に物凄い勢いで玄関のドアがバタンと開いた。
「っ、もーーーーぉ!!!!うっっるさいなぁぁぁっ!!!!!!!!」
出てきたのは寝起きであろうと思われる姿の。
寝たたことがすぐに分かるくらい、ほっぺたに寝ていた跡がうっすらと赤くついているのを見て思わず笑いを浮かべそうに
なった流河だったが、目の前にいる彼女はプンプンとでも効果音のつきそうなくらい怒っていたのでそこは抑えておいた。
「ハイッ?!新聞ならいらないですからっ。てゆうかね、アンタ本当にうるさ「なんだ、いるじゃないですか。」
あぁ、なるほど、私のことを新聞の勧誘などとかと勘違いしていたからどれだけ鳴らしても出なかったのか。
・・・それはそれでどうなんだろう。
彼女らしいといえば彼女らしいが。
それよりも、さんの今の顔といったら。すごく驚いていますね。
なんで私がここにいるのか、とか、そんなことを考えてるんでしょうが。
「流河君?え?なんで?なんでいるの?あれ?てゆうか、なんであんなにインターホン鳴らしたの。軽くキレましたよ私。」
「居留守使おうとしているんだろうなぁ、というのが分かったので鳴らし続けました。」
「や、でももしかしたら本当にいなかったかもしれないよ?」
「いえ。部屋の窓が空いていたのでいるんだろう、と思って。」
私がそう言うと、あぁ、と納得したように自分の居留守の非を認めるさんは素直というか、なんというか・・・いい子ですね。
私も悪い気がしますが、なんとなく、さんの反応が可愛いので言わないでおこう
「・・・だってどうせ新聞勧誘かなんかかと思ったから、さ・・。」
「そうですか。」
「で?」
「はい?」
「はい?じゃなくて。どうしたの?なんか用事でもあったの?」
「あぁ・・。」
「あぁ、って・・・。」
忘れてました。
さんの顔を見ただけで満足してました。
そう、今の私にはこの『ノートを返す流河君』なんですから
「ノート、返しにきました。」
「ノート?あぁ、そっか、流河君1週間休んじゃったからね。わざわざありがとう。大丈夫?風邪かなんかだったの?」
「いえ、風邪ではなく私用でお休みしていました。」
「そっか。よかった、元気そうで。」
「ご心配おかけしたようで。」
「心配したよ。だって1週間も休むんだもん。ほら、流河君のメアドとか番号知らないから連絡しようもないしね。」
「・・・・ノートを、っていうのは」
「ん?」
「ノートを返しに、っていうのはあくまでも言い訳で。・・・本当は、さんの顔を見にきただけです。」
心配したよ、というさんの言葉が嬉しくて、思わず本当のことを言ってしまった。
正直、今いつもより鼓動が早くて困ってます
どうしたらいいか分からない
・・・ほら、さんも何言っていいか分からない顔している。
「迷惑でしたか?」
「・・・はい?」
「迷惑、でしたか?会いに来たこと。」
「いやいやいやっ、そんな滅相もないっすよ旦那っ。嬉しいっす、嬉しいです。」
あぁ、よかった。
迷惑だった、なんて言われたらどうしようかと思いました。
心なしか、顔が、熱いです。
あぁ、誰かを好きになると言う事は、こういう気持ちなのですか。
*****
流河視点で。
書いてて流河て書いていいのか竜崎て書くべきなのか、こんがらがった。ワラ