「ライトくん・・・・。」
「・・な、なんだよ、その不のオーラを僕に向けるのやめてくれない?」
「今度いい毛生え薬をあげるので悩みを聞いてほしいんですが・・」
「あぁ、分かった。もうお前とは口利いてやらないよ。」
「何言ってるんですか。いいものあげると言っているのに・・・。」
「ケンカ売ってるんだよね?それ。」
頭脳は大人、中身は子ども。それでも彼は世界の切り札。
隣の○○君
休み時間に行われているこの会話は紛れも無く竜崎とライトの会話だ。
相変わらずのこのやり取りだが、別に仲が悪いわけではない。
それよりも竜崎のテンションがいつにも増してだいぶ低かった。
「で、なに?」
「さんが・・・」
「・・また関連か。で?」
「今日さんの様子が変なんです。」
「変?なんで。」
「なんだか話をかけても上の空だし、少しそわそわしたような・・」
「なんかしたのか?」
「してませんよ、するわけないじゃないですか。」
「じゃあなんで。」
「それが分からないから貴方に相談してるんじゃないですか。」
「そんなの僕だって分からないよ。」
「・・嫌われたんでしょうか・・・・。」
ズーンと机にうな垂れる竜崎。
はぁ、と少しため息をつき、仕方がなさそうに竜崎に声をかけた。
「分かった。さりげなく聞いてきてやるよ。」
「本当ですか?」
「あぁ。」
「有難うございます。お礼にこれあげます。」
スっとライトの手に渡したのはリーブ21の無料招待券だった。
その瞬間、ライトの眉間の皺が一層深くなったのは、気のせいじゃない。
「ねぇ、お前本当ケンカ売ってるね?」
「なんで怒るんですか。」
「怒るだろ!普通!!!てかなんでこんなの持ってるんだよ!!」
「あんまり怒るとハゲますから・・・」
「そうさせてるのはお前だろ。」
「・・・あぁ、ライト君のハゲは私のせいだったんですね。」
「きっと僕がハゲることになったらきっとそうだろうね。」
「きっとじゃなくてもう」
「もう聞いてきてあげないから。」
「そんないけずなこと言わないでください。」
まぁなんだかんだで聞いてきてあげるのはライトの優しいところというか、竜崎のマイペースさというか。
そんな竜崎の愛しい愛しい彼女はただいま購買で休み時間に食べるお菓子を買っているところだった。
彼女がお菓子を両手に持って教室に帰ってきたとき、竜崎はライトに隠れてこっそりと彼女の方を見ていた。
「か、帰ってきましたよ、ライト君。」
「わ、分かったよ、急かすなよ。だけど別に普通そうじゃないか・・・。」
「でもさっき話かけたとき無視されました。」
「単に聞いてなかっただけじゃないか?」
「いいから聞いてきてください。気になってさっきからお菓子に手がつけられません・・・。」
「・・・・・。」
お菓子ぐらい手につかなくたっていい、お前はそれぐらいお菓子を控えたほうが逆にいい、
など色々言いたいことは喉まで出てきたが、言っているとキリがないのでライトは言わなかった。
竜崎に聞いてきてくれ、と急かされ、仕方なさそうに彼女に話しかけた。
「。」
「あ、ライト、どうしたの?」
「・・・またすごくいっぱいお菓子買ってきたね。」
「お腹すいちゃうでしょ?あ、これライトにあげるよ、はい。」
「え?あ、ありがとう。」
はい、とライトにひとつかわりんぼう飴をあげた。
飴の棒になっているところにラムネが入っていて飴の部分が
表をなめるとグレープ味。裏をなめると青りんご味。一緒になめるとマスカット味!
なんて、ちょっと胡散臭い感じの飴である。(でも美味しい。)
「今日、なんかあった?」
「・・え?」
「なんか、いつもと雰囲気違う感じしたからさ。」
「・・・・・うわーー、すごいね、ライト。流石幼馴染やってないね!!」
「(流河が言ってたんだけどね・・。)ん、あぁ、まぁ・・。やっぱりなんかあったんだ?」
「あったっていうか、これからあるっていうか・・・。」
「?」
「・・・流河君には内緒ね??」
「え?(意味ねぇぇ!!!!)」
「今日ね、駅の近くの公園にあたしの好きなアーティスト来るの・・!!」
「・・・え?なんで流河に内緒なの?」
「・・・言ったら絶対ついてくるでしょ?」
「ダメなのか?」
「・・・・・だって私絶対すごく興奮してキャーキャー騒いじゃう。」
「あーーーー・・うん、分かった、なるほどね。」
つまりはそのアーティストを見てキャーキャー騒いでいるを見たら竜崎は絶対に拗ねるしヤキモチを妬くに違いない、
はそう思ったから、竜崎には内緒にしてほしいと言ったのだ。
その予想は正しいというかなんというか。
そんな騒いでいるを見たらきっと『私よりもその人の方が好きなんですね』なんて、そんなようなことを言うに違いない。
「ミサちゃんの出てる雑誌の特別ページに今度出るんだって、その撮影なんだって。ミサちゃんが教えてくれたの。」
「そっか・・・。流河には言わないほうがよさそうだね・・。」
「う、うん。頼むよ・・。」
「実はもうぶっちゃけると流河に『が今日様子が変だ、話しかけても上の空だ』とか言っててさ、さりげなく
聞いてきて欲しいって言われたんだよね。」
「え・・!さ、流石だね流河君・・・ちょっとした反応を見逃さないなんて・・・。」
「まぁ、流河には上手いこと言っておくよ。」
「ありがとね、ライト、もう一個これあげようか?」
「いや、ありがとう、いいよ。」
またかわりんぼう飴をスっと差し出してきたが、断った。
なんだかなんだで竜崎に言えない結果になってしまったが、まぁ仕方ない。
「ライト君・・さん、なにか言ってましたか?」
「ん?ああ、別に何にも言ってなかったけど?」
「本当ですか?」
「本当だよ。・・・なんで疑うんだよ。」
「なんとなくです。」
「だったら自分で聞いてこいよ。」
「嫌ですよ。」
「話にならないな。」
自分で聞いてきてくれと言ったくせにライトの証言を疑っている竜崎。
実際ライトが嘘をついているのは確かなのだけど。
腑に落ちない竜崎は放課後、自分で行動を起こした。
「おい、流河。」
「はい。」
「なんで僕まで」
「いいじゃないですか、どうせヒマでしょう?」
「うるさいな。いや、そうじゃなくて、これ、なにやってんだよ・・・!!!」
「なに、って・・・尾行です。」
『ゴメンね、今日は一緒に帰れないの。』とに告げられ、ますます怪しみを感じた竜崎は
今こうして尾行中だ。(ストーカーみたいだ。)
それにライトも巻き込まれている。ライトとしてはに協力したいのでなるべく竜崎を帰らせたいところだったが、
彼がちょっとやそっとでやめてくれるわけがない。
一度気になったり疑ったりしたことはきちんと証明しないと気がすまない性質のこの男は厄介だ。
「お前な、いくら心配とか好きとかそういう気持ちが募るからって、これはひどいぞ、ストーカーだぞ。」
「気になるんですから仕方ありません。私は気になったことを徹底的に調べつくさないと気がすまないんです。」
「言ってることは分かるけど、尾行はないだろ。そして僕を巻き込むな。」
「いいじゃないですか・・・あ、あそこにいるのミサさんじゃないですか?」
ミサと待ち合わせしていたのか、学校からちょっと離れたコンビニの前にミサがいた。
『ミサと遊ぶんだろ。もうこれでいいじゃないか。』とライトが言うが竜崎は身を引こうとしなかった。
「ライト君もミサさんのこと気になりますよね、そうですよね。はい、じゃあ行きましょう。」
「オイオイオイ、なに勝手に決めてるの!?気にならないよ!!」
「なんでですか、恋人のことが気にならないんですか?」
「・・・・あのさ、何度も何度も何度も言いたくないんだけど、付き合ってないからね?ミサが勝手に」
「あ!右に曲がりました!行きますよ!」
「・・・・・・・・。」
もうどうにでもなっちまえコノヤロー、なんて半投げやりな気持ちになってきたライトは渋々竜崎とその後を追うことになった。
*****
なんで続くー、みたいな感じになっちゃってんの!(笑)
だって長くなりそうだったからめんどくs(ゲボェ
もう毎度毎度アレだが計画性のない話だね!これ!!