「エルー、エルー。」









にゃあ、と嬉しそうにの膝の上で気持ちよさそうにしているのはLではなくエル。

それをL、竜崎が恨めしそうに見ているがそんなのおかまいなしだ。





































































頭脳は大人、中身は子ども。それでも彼は世界の切り札。



隣の○○君























































「エルも、早くいい貰い手さん見つけないとねぇ??」








赤ん坊に話しかけるような、そんな口調でエルに話しかけるが、話しかけられている当の本人は

わけが分かっていないのできょとんとしながらを見上げている。

としてはエルと離れたくないが、いつまでも竜崎に預かってもらうわけにはいかない。

のそんな気持ちを知って知らずか、エルはにとてもなついている。

こうしてが竜崎の所へ遊びに来ればトテトテと小さな足で真っ先にをお出迎えしてくれるようにもなった。


























さんー・・・。」

「え?」

「私もです。」













ヒョイっとエルの首根っこをつかみエル専用のバスケットの中へ入れると今度は竜崎がの膝に頭を乗せて寝転がり始めた。

エルはバスケットの中からヒョコリと顔を出してその様子を覗いた。
















「今度はおっきいネコさん。」

「エル専用じゃなくてL専用にしてください。」

「ややこしいなぁ、エルとかLとか・・・。」

「エルって名前をつけたのはさんですよ?」

「うん。でもエルって名前可愛いよね。」

「そうですか?」

「うん。流河君のLはなんのL?」

「・・はぁ?」















何を突然聞き出すかと思えば。

なんのLもなにもないだろう、LはLなんだから、とでも言いたそうな竜崎の表情を読み取った

違う違う、と素振りをして話を続けた。















「Lって、サイズのL?」

「・・・・違いますよ。」

「なんだ、そっか。Lの下の人たちはM、Sっているのかと思ったよ。」

「Lの下の人?」

「えーと、なんていうのかな・・Lの後継者、っていうのかな?」

「・・・・よく分かりましたね、さん。」

「え!?そうなんだ、後継者の人はMとかSっていうんだ?」

「いえ、そうではなく・・・・よく後継者がいると分かりましたね。」

「あぁ・・そっちかー。」













頭を起こし、少し驚いたような表情でを見た。

はズイっと顔を近づけて離す竜崎のこの癖は未だに慣れない。















「いや、Lみたいなすごい人だったらやっぱりその後を継ぐ人いるんだろうなぁ、っていう勝手な憶測だったんだけどね。」

「いますよ。」

「いるんだ?」

「はい。」

「どういう人?」

「それはあまり言えませんが・・・そうですね、でもLになるためにそれなりの勉強を受けている子どもたちがいます。」

「子ども?」

「はい。Lを育てる施設があるんです。内緒ですよ。さんだから言います。」

「うん、分かってるよ。」

「皆私、Lを目指して勉強してますよ、今も。私がいなくなったら、Lに見合った者を選んで後継者にします。」













いつも一緒にいるが、“流河”ではなく“L”のことはあまり知らないはたまにこうして話を聞けるのが嬉しかった。

Lのことを話してくれるのは、自分だけだから。
















「Lになるため、って、・・やっぱりすごく大変なんだろうなぁ・・・。流河君も小さい頃から?」

「そうですね・・物心ついたときにはもうLとして生きるための知識などはそれなりに。」

「物心ついたときって・・つく前からやってたってこと?」

「そうでしょうね。」

「ふはー・・・」

「もちろん、こうして人と関わることもなかったですし、・・・今の生活が不思議なくらいですね。」

「その施設って、もちろん日本じゃない、・・よね?」

「そうですね、それだけは確かです。でも施設でも私がLだと知っているのは少ないんですよ。」

「え、そうなの?なんで?」

「あまり顔を出しませんし・・・、そうですね、トップクラスの子どもは知ってます。」

「へぇ〜・・・じゃあLがどんな人かも知らずに『Lみたいな探偵になるんだ』って、ただLっていう尊敬を目指して頑張ってるんだ。」

「そういうことですね。」

「こんなに甘えん坊で甘党な人がLだなんて思ってもないだろうね。」

「・・・・。」









あはは、と笑いながらそう言ってみれば竜崎はぎゅー、っと抱きしめながら口を尖らせた。













「甘えるのはさんにだけです。」

「ワタリさんは?」

「甘えてません。」

「(そうかなぁ・・。)」

「ワタリにこんなことしませんよ。」

「あぁ、そういうことか。」

「日本に来て良かったです。」

「ん?」

さんがいましたから。」

「・・・・・て、照れるからよせやい。」

「なんでそうやって照れ隠しするんですか。さんは本当に照れ屋ですね。」













竜崎にそう言われますます恥ずかしくなるは“照れ隠し”で竜崎の髪の毛をワシワシャッといじくって

仕返しだと言わんばかりの顔をした。















「ボサボサです。」

「可愛いよ。」

「可愛いと言われてもあまり嬉しくはないんですけどね・・・。」

「流河君の小さい頃も可愛かったんだろうなぁ。」

「そういうことはワタリに聞いたほうがいいんじゃないんですか。」

「あ、そうかー。うん、じゃあ今度聞いてみようかな。でもワタリさんも忙しそうだしなぁ・・・。」

「大丈夫ですよ。」












さっきから二人だけで話しているのが寂しかったのか、バスケットに入っていたエルがピョコっとバスケットから降りてきて

竜崎の足にゴロゴロと擦り寄ってきた。












さんじゃなくて私の方に来ました。」

「流河君のこと好きなんだよ。流河君って何気に動物に好かれそうだもの。」

「そうですか?」

「うん。寄ってきそう。」

「はぁ・・、まぁこうして懐かれて嫌な気にはなりません。」

「動物は優しい人が好きなんだよ。」

「私優しくないですよ。」

「優しいよ。こうやってエルのこと預かってくれてるし、ね?」

さんの頼みだからです。」

「・・・素直じゃないなぁ。」

「でも、可愛いとは思いますよ。動物。」

「嫌いだとか思ってたら、絶対寄ってこないもんね。」

「この前エルに噛まれました。」

「え?こんなに大人しいのに?なんかしたの?」
















ヒョイっとエルをつまむように抱き上げながら竜崎はそのときの様子を再現してくれた。

そのつまむような抱き方でいいのかと思うは竜崎の動物への変わった愛情表現(?)に驚いた。

エルの背中をガブリと噛んだのだ。

もちろん、思いっきりではなく軽く、甘噛む程度だが。

















「こうしたら噛まれました。」

「えぇと、それは愛情表現なのかな?」

「まぁ、一応。あとなんだか柔らかそうだったのでかぶりつきたくなりました。」

「・・・・・・。」

「たまにさんもかぶりつきたくなります。」

「え!?」

「かぶってもいいですか?」

「い、嫌だよー。」













残念です、とエルを離してそう言ったが、まぁ誰だってかぶりつかれたくはない。

にはかなり懐いているエルは竜崎にも結構懐いているらしく竜崎がを独り占めしようと

エルをバスケットの中へ入れてしまっても竜崎にくっついて回ることもある。
















「こんなに人懐こいと、貰ってくれる人が見つかったら貰ってくれた人も嬉しいねぇ。」

「でも人懐こいから、さんも離れがたいんじゃないですか?」

「うーー・・まぁ・・そりゃ、うん・・。でもしょうがないもん。」

「偉いですね、さんは。」













よしよし、との頭をポンポンと撫でながらそう言った。

そう言ってるが、エルがいなくなったら実際はかなり悲しむし落ち込むと思う。

そう考えた竜崎は『それは困る』と顔をしかめた。













「エルがいなくなったら、悲しいですか?」

「え?・・うん。」

「エルがいい人に貰われるのは、嬉しいですか?」

「そりゃ、もちろん。いい人に貰われて欲しいよ。うんっっ・・っと可愛がってくれる人。絶対に、ずっと飼ってくれる人。」

「エルがいなくなったら、さん泣きますか?」

「・・・・・分かんないけど、・・・うーん・・泣いちゃうかも。」

さんが泣いたりするのは困ります。」

「・・・出来るだけ我慢するよ。」

「そうですね、私がもらいましょう。」

「・・・・・・・はい?」










ポン、と何を言うかと思えば。

『私が貰いましょう』、その意味が分からないような顔をしているに、もう一度竜崎は言った。













「だから、私がもらいます。駄目ですか?」

「貰うって、エルを?流河君が?」

「はい。」

「・・・・本気で言ってるの?」

「本気ですよ、もちろん。さんがいいと言ってくれるのなら。」

「いやいやいや、駄目なわけは全然ないんだけどねっ!?・・・・・だって、いいの?」

さんが泣いてしまうよりはいいですよ。」

「それだけで?」

「それだけじゃないですよ。重大です。さんが泣いたりするのは嫌です。エルがいなくなったら、泣いてしまうんでしょう?」

「・・・・本当に?本当にいいの?」

「はい。と言っても私は飼い方はよく分からないのでワタリが世話をしてくれます。」

「ここで、飼うってこと?」

「はい。」

「・・・・・・。」

「私じゃ、駄目ですか?」









また、ズイっと顔を近づけてに答えを求めた。

そのままコツンと竜崎の額に自分の額を当てながらは嬉しそうににっこりと笑った。















「・・・世界で一番いい人に、エルを貰ってもらえたよ。」

「それは良かったです。」














ね?、とエルに同意を求めるようにエルを見やれば、分かってるのか分かってないのか、よく分からないが

『嬉しいよ』とでも言うように『にゃあ』と小さく鳴いた。














「私も出来るだけ毎日エルのお世話しに来るよ。」

「はい。ついでに私の世話もしてください。」

「ついでじゃなくて、Lはいつもでしょう?」

「そうでした。」

「ありがとう、流河君。」




















竜崎に一人(一匹)家族ができた。














*****


Lたすって動物に好かれそう。