ミサちゃんみたいにもっと可愛くなりたいな、なんて。
自分の気持ちを素直に出せる女の子ってとっても可愛いと思う、なんて、思う今日この頃。
いつまでもずっとだいすき。
隣の○○君
「さん・・・。」
「ん?どうしたの?」
竜崎が仕事をしている間、この間買ってきたお菓子作りの本を見ている。
そんなにひょこひょこと近づく竜崎の顔はなんだかいつにも増して疲れている。
「大丈夫?なんかすごく疲れてるみたいだけど・・・。」
「別に疲れてませんけど・・・死にそうです。」
「疲れてるんじゃん!」
「違いますさん不足です。」
「・・・・。」
「なので、はい。」
「え?」
「ぎゅってしてください。」
「・・・・・・・・・・。」
どうしよう今日の流河君はいつにも増して甘えたさんだ。
さぁ早く、なんて両手広げてるけど。
こういうの、相変わらず慣れないんだよなぁ・・・。
嫌じゃないの!嫌じゃないんだけど・・・
・・・照れるよね、やっぱり。恥ずかしいんだもん。
「さん、私死んじゃいます。」
「ええええ、あああ、え、えっと・・・!!!」
「冗談ですよ。」
「・・え?」
グイっと引っ張られると、ポフッと音と共に竜崎の腕の中に納まっている。
こうして抱きしめられると竜崎がくつくつと喉で笑うのがよく分かった。
「本当に貴女は可愛いですね、からかいがいがあります。」
「な!!また・・・!!!!」
「すみません。でもさんが悪いんですよ。相変わらず反応が初々しくて可愛いです。」
「うぅ・・!!!」
「ほっぺたがハムスターみたいになってますよ。」
無意識にプクリと膨らむ頬を見て竜崎はまた笑った。
その頬をムニっと両手で引っ張ってやればはフニャリとした声で『離してー』と訴えかけた。
「いひゃいいひゃい!(痛い痛い!)」
「離してほしいですか?」
「はなひへほひい。(離してほしい)」
「どうしましょうか。」
「いじわりゅ!(意地悪!)」
「可愛いんで離してあげます。」
パッと手を離すと、引っ張られていた部分を撫でながら口を尖らせた。
竜崎にとってはどの行動も愛しくてたまらないらしいが。
末期である。
「さん。」
「今度はなぁに?」
ふと竜崎を見上げれば、一瞬目の前が暗くなる。
唇に柔らかい感触と共にちゅ、と軽いリップ音。
一瞬ではあるが、突然の行為にはとても驚いていた。
「!!」
「真っ赤ですよ顔。」
「だ、だ、だっていきなりすぎて・・・!!!」
「びっくりしたんですか?」
「う、う、うんっ・・・。」
「あぁ、もう・・・。」
『本当、可愛いですね。』
そう言ってもう一度抱きしめると、『ではそろそろ仕事に戻ります。』とソファへと向かった。
とにかく彼にやられっぱなしのはなんだか悔しくなった。
(うううう・・なんか、こう・・・いつも私ばっかりビックリしたり恥ずかしかったりするのずるい!)
抱きつかれるのも、キスされるのも、竜崎からのその行為は嬉しいものではあるのだけれど。
彼の突然の行為にいつも照れたり驚いたりするのは自分ばかり。
本当は自分だって、出来るなら自分からそういうことをしてみたい、とか、時々思ったりもする。
だけど照れが生じて事に及ばない。
きっとミサちゃんなら思ったように行動するんだろうな、なんて考えた。
(よーし!ちょっと驚かせてやろうっと!)
悪戯をする子どものような顔になり、こっそりと竜崎が仕事をしている部屋へと足を踏み入れる。
こっそりと、と言ってもが部屋に入ってきたことくらい、竜崎は分かっているのだけれど。
しかしにとってそこは問題ではない。
「流河君。」
「さん、どうしたんですか?」
竜崎が座るソファ。
その隣にもちょこんと座った。
どうしたのかと、竜崎がの顔を覗き込もうとした瞬間だった。
「「えいっ。」さん・・・。」
ちゅ。
軽いリップ音。
一瞬のことで目を瞑る間もなかった竜崎の目はまん丸と見開いている。
パチクリさせながらの顔を凝視した。
は、というと最初は“してやったり”、そんな顔をしていたが竜崎に凝視されるうちに
恥ずかしくなったのか徐々に顔がほんのりと赤らんだ。
「ちょ・・さっ・・今!!」
「そそそそそ、そ、そんなにジィっと見ないでよ・・!!は、恥ずかしくなってきちゃった・・・!!!」
「だって今キスしたでしょう!?」
「だ、駄目だった!?」
「いえ、もっとしてもらいたいですけど!!・・・そうではなく、どうしたんですか、急に・・・。」(←すごく嬉しい。)
「い、いや・・・どうしたって言われると・・・その・・・。」
の突然の行動に驚きを感じつつも竜崎はとても嬉しそうである。
はぁ、と深くため息をついてから、もう一度の顔を見た。
「なにかありましたか?」
「な、なにもないけど・・・」
「じゃあどうして」
「理由がなきゃ、しちゃ駄目なの??」
「・・いえ、そんなこことはないです。が、さんからなんて珍しいので。なにかあったのかと。」
「だっていっつも私ばっかり照れたり驚いたりしてるの悔しいじゃない!」
「・・・・・。」
「・・・あと、ちょっと自分の気持ちに素直になってみようかなぁ、とか、思ったり・・・。」
「何をですか?」
「ほ、本当は、私だって、その、ぎゅってしたりとか、したいんだけど、・・・・恥ずかしくて。」
「知ってます。さんは照れ屋ですから。」
「流河君が照れなさすぎっていうのもあるけどね。」
「そんなことはありません。」
「それに、なんか、ミサちゃんみたいにこうやって自分の気持ちに素直になれるのって可愛いなぁって思って・・・」
自分で言ってて恥ずかしくなってきたのか段々と顔は俯き加減になり、モジモジとしている。
そんなを見て竜崎は思わず頬が緩んだ。
「さん。」
「な、なぁに?」
「どんなさんでも、とても可愛いですよ。どんなさんでも大好きです。」
ほら、こうやって照れて赤くなったりするのも。
そう言って竜崎は笑った。
(あぁ、もう、本当流河君にはかなわないや。)
私もどんな流河君でもだいすき!
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砂吐きそうなくらい甘いの目指してみたよ。げろー