本当は遠くになんか行ってほしくないんだけど。
大丈夫。分かってる。
だけど。今は思う存分一緒にいさせてね。
いつまでもずっとだいすき。
隣の○○君
「そういえばさん。」
「ん?」
「進路はどう考えてるんですか?」
「えーと、一応進学しようかと思ってるんだけど・・・。」
「なるほど・・。」
「流石に今回はライトと一緒っていうのは無理だけどね。ライトは東応大行くからね。」
「というか、一緒だとしたら嫌です。寧ろ行けたとしても行かないでください。」
「あはは、なにそれ。」
「進学ですか・・・。」
「うん。大学、決まったらちゃんと連絡するから。」
「はい。」
流河君がイギリスに行くまで後少し。
それまでの間、出来るだけ、一緒にいれるようにって、流河君が時間を作ってくれる。
なんだか悪い気もしたけど、これからしばらく会えなくなるんだって考えたら、やっぱりその好意に甘えてしまった。
「あぁ、そうです。忘れてました。」
「え?」
「エルは責任持って一緒に連れて行きます。」
「本当に?ありがとう。」
「エルは私よりもさんと一緒にいたそうですけどね。」
チラリと流河君がエルを横目で見ると、エルは「にゃぁ」と一言鳴くだけだった。
「そんなことないよ。エルも流河君のこと大好きだから。」
「エル“も”、とは?」
「わ、分かってるくせに。」
「分かりません。“も”って、後誰ですか?」
あぁ、また始まった。
こうやってからかって私の反応を楽しむっていうことが最近いつにも増して多くなった。
だけど、それさえもすごくすごく
「ワ、ワタリさんじゃないの・・!?」
「そういうこと言うんですか。」
「か、からかって遊んでる流河君が悪いんでしょ!」
「からかってなんていませんよ?ただ、さんの反応が可愛いんでいじめたくなるだけです。」
「そういうのをからかってるって言うんです。」
「で?私のことが好きなのは、誰ですか?」
顔をグっと近づけて私の顔を覗き込むようにそう聞く流河君の顔は薄っすら笑みを浮かべている。
確信犯だ、って分かっていてもやっぱり私は
「決まってるでしょう、・・・大好き流河君。」
「合格です。」
「・・・・ずるいなぁ、本当。」
「さん、」
「なぁに?」
「さんと会えて、さんのことを好きなって、良かったです。」
“私はきっと、これが最初で最後の恋だと思ってます。”
私は世界で一番幸せな女の子だと思う。
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クライマックスに向けて少々甘めなものが連続してます。砂吐きそう!