─なんとなくな日常─ 火渡カイ
「猫になりたいなぁ。」
「・・・は?」
「そんな怪訝な顔なさんな、美形が台無しですよカイさん。」
「大きなお世話だ。」
「いいね、猫は。」
「・・・なんで。」
「だって、好きなときに寝られるじゃんか。羨ましい。」
「お前は睡眠に貪欲だな。」
「うんー、寝てるの幸せだし。それにさぁー、猫はさぁー」
「まだあるのか。」
「あるよ、一番猫になりたい理由だよ。」
「なんなんだ。」
「いっつもカイにかまってもらえるもの。」
「・・・・は?」
「またその顔する。カッコイイ顔が不細工になりますよ、そんなに眉間に皺寄せて悩ませたら。」
「お前のせいだろ。」
「カイが不細工になっても私カイもこと大好きだからね。」
「・・・・・それはお互い様だろ。」
「え、ホント?」
「当たり前だ。」
「わー、嬉しいなぁ。」
「で?」
「ん?」
「オレはそんなに猫にかまってるか?」
「うん。さっきも餌あげてたし。よく一緒に日向ぼっこしてるじゃない。」
「(日向ぼっこって・・)寄ってくるんだ、あいつが。」
「カイのこと好きなんだね。」
「お前も寄ってくればいいだろ。」
「え?」
「オレのこと好きなんだろ。」
「自信満々だなぁ。うん、でも大好き、大好きだよ、そういうとこもね。」
「いくらでも構ってやるよ。」
「じゃー、構って。」
「普通逆だろ、膝枕って。」
「だってカイいつもしてるじゃない。私の膝はカイ専用じゃないよ。」
「・・・・他に使うやつがいるのか?」
「・・・あー、いないかも。じゃあカイ専用だ。」
「いたらそいつどうにかしてやる。」
「怖いよカイ。」
「ふん。」
「じゃー、私の膝枕もカイの膝枕も、お互い専用ね。」
「じゃあお前がオレの猫だな。」
「あ、それいいね。猫にならなくてもいいね。」
「ていうか最初からオレはお前専用だ。」
「なんかカイが言うと破廉恥に聞こえるね。」
「犯すぞ。」
「ヤダよ。」
こうやってカイとじゃれあってる時間が大好きでたまらない。
ずっとこの時間が続けばいいのに。