「エルは、キリスト教?仏教?イスラム教?ヒンドゥー教?」

「ヒンドゥー教に見えますか?」

「見えない。」

「ではどう見えますか?」

「・・・無宗教?」

「正解。」

「ふぅん。」

「どうしたんですか、急に。」

「クリスマスだなぁ、って思って。」

「あぁ・・イエス・キリストの・・」

「そうそう。」

「しかしあれですね。日本のクリスマスはどうにも『イエス・キリストの誕生日』ではなく、

明らかに色んな企業の美味しいイベントにしか見えませんね。」

「実際そうなんじゃない?」

「そうですね。クリスマス然り、バレンタインデー然り、

・・日本人はイベントごとを祭りたてる企業に上手いこと踊らされていますね。」

「・・・・。」

「・・すいません。貴女もその一人でしたね。」

「だって楽しいじゃんよぅ。」

「そうですか?」

「まぁ、雰囲気的に。実際そのイベントの意味とか、気にしたことないけどさ。」

「そうですね。クリスマスなどのイベントももう意味などではなく、

楽しむための日とでも言ったほうがいいぐらいに普及してますしね。」

「そうだよ。ところでさ、」

「はい。」

「クリスマスは、」

「予定ないですよ。というか、開けておきました。」

「え?ホントに?」

「はい。・・嫌でしたかね?クリスマスは恋人で過ごすものなんじゃないんですか?」

「まぁ、イベントごとの意味で言えばそうかもしれないけど。」

「しかし、何故か不満そうな顔をしてますが?」

「不満じゃないんだけどね。・・・クリスマスだから、特別じゃなくて、

─・・・私はエルと一緒に居るときが特別だから、・・・クリスマスだけなんて嫌だな、と。」

「・・・なるほど。これは─・・・まんまと私もクリスマス企業に踊らされましたね。

クリスマスだからと言って特別扱いしました。」

「エルが私と一緒に過ごしてくれるのは、クリスマスだけ?」

「まさか。貴女が嫌だと言っても、私は貴女とずっと一緒に居ますよ。」

「それなら良かった。・・・最高のクリスマスプレゼントね。」

「それは私もです。」

「大好き、エル。」

「愛してますよ。」